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大阪国際女子マラソン

大阪城をかける「大阪国際女子マラソン」が来る28日に号砲。
高校時代は陸上に没頭していたから、陸上と聞くと、ワクワク
する。
大阪国際女子マラソンは、世界選手権出場のシート争いでもあり、熱い戦いが繰り広げられる。女子マラソンの選手層が厚くなっている昨今、熾烈を争い、誰が代表権を勝ち取るのか、今から楽しみである。

実は大阪国際マラソンには私にとってもう一つ楽しみがある。
それは、わたしの友人の嶋田裕子さん(旧姓・泉)が出場することだ。彼女は今まで11回出場しており、今年もまた自分との戦いに挑戦する。
現在2時間53分56秒の世界ろう者最高記録保持者でもある彼女は、2006年メルボルンデフリピック(注1)銀メダリストでもある。
彼女の勇姿をずっと見ていたので、今回はその話を書こう。

Yuko 高校卒業したての私と彼女が出会ったのは全国ろう者スポーツ大会。専門種目は違ったが、それ以来友好を温めてきた。マラソンも始めた彼女が、大阪国際女子マラソの出場権を初めて勝ち取ったのが1993年。
それ以来、何度か挑戦を重ねて、記録更新を塗り替えていった彼女。
しかし、忘れもしない1999年の9月-。彼女は最愛の弟・泉宜秀くんを交通事故で失った。翌年の2000年の大会は、亡き弟との誓いを胸に、悲しみを乗り越え強靭な精神で挑んでいった。
その姿を応援するため、私は陸上の仲間たちと大阪へ向かった。スタート地点から10km関門、25km関門、ゴールの四箇所を地下鉄で移動しながら、路辺より声援を送った。
「頑張れ!裕子」「頑張れ!裕子」と。

余談だが、そこで初めて生の有森裕子選手の快走する姿を見た。さすが、2時間30分台の記録をもつ選手。一瞬で私の前を駆け抜いていった。ブラウン管でしか見ていないから、速さが伝わらなかったけど、生だとリアルに肌で感じられた。

ゴールを待つ私たちの前で見事、彼女はゴールした。
タイムは3時間5分31秒。
ランナーの夢であるサブスリー(2時間台)には一歩手に届かなかったもの、当時の日本ろう者の最高記録であった。
「弟が背中を押してくれた。
     弟がそばで見ているような感じがした。」と。
戦いきった姿が何よりも神々しく、印象的だった。
その後、2003年に待望のサブスリーを記録し、更に世界の舞台で銀メダリストとなり、世界走者となった。

その勝利の裏に、様々な困難を乗り越え、どれだけの努力を積み重ねてきたのか。そのにじみない努力が「勝利」を生んだのだ。
彼女の強靭な精神から「不撓不屈」の精神を教えられた。
彼女の飽くなき挑戦を心からずっと応援していきたい。

彼女ばかりではない、一人一人の選手がここまでたどり着くのは並大抵ではない。「天性だ」と片付くことが選手たちを傷つけることもある。
素質を開花させるために過酷な過程と努力と忍耐、自己管理が必須であることを私は知っている。
スポーツ界で頑張る選手たち全てにエールを送りたい。

注1デフリピック・・・世界のろう者のオリンピックの名称

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「★つぶやき」カテゴリの記事

コメント

みこ:レス遅くなってごめんなさい!
そうだよね。裕子さんの頑張り、すごく尊敬しちゃうよね。そうそう、みこと一緒に競い合ったことも楽しい思い出の一つになったね。

Kaori:レス遅くなってごめんなさい!
悲しみを抱えて乗り越えた人でしかわからないことだろうと思う。
昔は走っていたけど、今は全然走っていません。笑
時には走ることも悪くないかなあ~。

南の島:レス遅くなってごめんなさい!
泉宜秀くんはバリバリ関西人で大阪っ子。
ネットで検索してみるといいよ。彼のことが分かると思う。生きていれば、南の島も彼と共に盛り上がるとおもうよ★明朗な人だからな。

まあこ:レス遅くなってごめんなさい!
泉君のお姉さんの頑張りはすごく励まされるね♪
宜秀くんはいつも姉のこと見ていると思う。
そうそう、箱根駅伝もそれなりの面白みがあるんだよね。それぞれのドラマがあって、私もけっこう好きなんだ。生の箱根駅伝見たんだあ?うちも見たかった。今年の箱根駅伝もドラマがあったね。「山の神、君臨す!今井正人」あのキャッチフレーズいい!彼の努力が箱根で結果を示したと思うと嬉しい・・・

たえでちゅ:レス遅くなってごめんなさい!
おお!いい言葉だわ。「記録より記憶に残るような人物」メモメモ・・・笑

たまき:レス遅くなってごめんなさい!
弟の魂は姉に宿っているのだろうし、いつも見守っていると思う。

投稿: Karry | 2007/03/02 18:04

久しぶりですね。泉の弟さんの分も頑張ってますね。
感動したわ・・・・
弟の分も乗り越えるといいよね。

投稿: たまき | 2007/02/26 13:00

素晴らしい話をありがとう。
嶋田裕子さんやカリーは「記録より記憶に残るような人物」になろうとしているんだね。
いつまでも応援しているよ!!

投稿: たえでちゅ | 2007/01/30 20:31

追加

きっと弟が見守ってくれたんだろうね。
俺の分も頑張って走ってくれ・・・みたいに姉の背中を押してくれたんだろうね、きっと!!

投稿: まあこ | 2007/01/30 10:15

泉くんのお姉も元気そうで頑張ってますね。
何よりです。

そうね。
スポーツ界で頑張る選手たち、自分の目的や希望や夢などに向かって、汗をかきながらやるっていう姿を観てうちも感動するよ。

前、父とお正月、箱根駅伝へ観に行った時も鳥肌が立つくらい感動したよ。

投稿: まあこ | 2007/01/30 10:13

前、ろう者マラソンについて記事を読んだことあるけど、名前は忘れてしまったが、多分、泉さんの事かも・・。
そんな彼女の裏につらい過去があったとは。

「弟が背中を押してくれた。
     弟がそばで見ているような感じがした。」

この言葉に感動したよ。

泉宜秀さんって・・・聞いた事あるなぁ??
元、北海道にいなかった?!

投稿: 南の島 | 2007/01/29 18:41

嶋本裕子さんのお名前はこのブログで
初めてお聞きしましたが
ステキな方ですねー!
私にも弟がいるので
弟さんが亡くなった時の
マラソンのお話しは心動かされました。
Karryさんもまだ時々走ったり
されているんですか??

投稿: Kaori | 2007/01/27 10:07

泉さんは
元気にしてるそうね!
懐かしいな!
2回しか会ってなかったけどテレビにて
1か2回か見たことある。
尊敬しちゃうよね!
Karry も同じ年で出会えたね!

投稿: みこ | 2007/01/26 20:50

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岡山出身の有森選手は、現役ラスト・ラン。 がんばりましたねー。 22キロ地点で転倒し、膝から血を流し それでも2時間50分台の成績でのゴール。 走るのがすきでたまらないという有森さんらしい走りでした。 [続きを読む]

受信: 2007/02/20 00:28

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