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一個の生命から想う

石川県ろう協会老人部の方がまた一人亡くなられた。
長い間の闘病生活後、自宅に戻られたその日に、帰らぬ人と
なった。落ち着く我が家で、Tさんを何を見て、何を思い、この
世に別れを告げたのだろうか。

明朗でさっぱりしていたTさんは、出会うたびに私たちに元気を
くれた。
Tさんは若さが大好きで、活動的な人でもあった。
携帯にプチ虫眼鏡を当てながら、メールを読み、一生懸命
返信しながら、「孫に送っているのだ」と豪快に笑っている姿が
忘れられない。

今思い起こすと、Tさんからも色々なことを教えられた。
そのTさんが今は亡き人となった。
そしていつしか回りの人もなくなっていき、わたしもいなくなる。
宇宙の法則には逆らえないものである。
しかし、わたしは不思議なことを感じる。
Tさんから教わったことを、今度は私が誰かと出会い、その
ことを広め、私と出会った人はそれをまた違う人に広めていく。
こうして思想と魂が伝承していく。四次元のようなものである。

先日TVを見ていたとき、東京大空襲で家族全員を失い、学童
疎開で東京を離れた自分だけが生き残ったという女の子がいた。
あっという間のことだったので、遺骨も遺物も見つからなかった。
家族の中には3歳の弟がいた。
その弟が学童疎開で離れているお姉ちゃんへと送ったメンコ
一枚だけが弟の形見として残っていた。
それ以外弟が生きた証がないから、生涯大切にしているという
話だった。

死んでしまえども、生きてきたことは事実。
事の重みが違うかもしれないけど、生命には優劣とか上下とか
は絶対にない。
いなくなることは寂しいものだが、この世界で生きてきたことは
確かだし、Tさんと共に送った時の証は今もなお私の心の中に
映っている。

生命を育む-。

その言葉はとてつもなく重いものだと改めて気づく。
また回りの人たちが去るときがあるだろうが、ゆりかごから墓場
までである以上、生命を育む偉大さをかみ締めていきたい。

過疎化が進んでいる石川。
そして戦争にゆかりの深い8月。
原爆、終戦を思うと生命について考えさせられ、重いテーマ
となってしまったが、人間として避けられぬ課題であろう。

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自然の宝庫・能登半島

2001年に友人何人かと能登半島を自転車横断した。
半島といえども、大自然が凝縮していて、とても印象に残っている。
縁あって、石川県に移り住み、ありがたいことに私の友人たちが
石川県に遊びに来てくれる。
そのたびに、私は金沢市を案内するが、時間があれば能登半島
をドライブし、能登を紹介する。
その能登を一言でいうと、「自然の宝庫」である。

先日、広島と長野の友人が遊びに来てくれたので、いつもの如く
能登半島をドライブしながら案内した。
能登の四季と文化はとても趣がある。
-空気が澄み、怒涛の日本海から「波の華」が舞う能登の冬
-陽により黒光りした瓦の屋根に、のどかに広がる田園風景
   の能登の春
-山に人、川に人、海に人、全ての自然が隔たりなく人を
   迎えている能登の夏
秋だけはまだ体験してないので、これから訪れる秋を楽しみに
待ちたい。

ここ能登では驚きが尽きない。

一つ目は、千里浜なぎさドライブウェイ。(石川県羽咋市)
この砂は通常の砂と違ってきめ細かく、タイヤが砂に埋もれず
走れるのこと。
5月に訪れたときは、波際を走ることもあった。
Hakui1



先日は海水浴のシーズンのためか、その砂浜に標識やロープが
並んでおり、初めてみたときの風情とはたいぶ違っていた。
Hakui2




二つ目は、輪島市の表情の豊かさ。
輪島市は輪島塗で有名なところである。
5月に能登を訪れたとき、漆芸家の山元健司さんと出会った。
山元さんには、ローカルでなければわからない所を案内して
いただいた。
まず、山元さんの工房を見学し、奥様と色々話した後、4月に
オープンしたての足湯「湯楽里」につれてもらった。
Yukari温度が高く、お湯に入れると足は真っ赤になり、
汗もでてきた。
しかし、さっきまであったむくみがきれいさっぱり
消えていった!

それから、海蝕によって出来た岩場のある鴨ヶ浦にも足を伸ばした。
そこには白っぽい岩場の端っこにプールがあった。
見た目はプールだが、水は海水を引いている。
深さも半端ではない深さ!
Wajimapool それなのに、小学生の子ども達が悠々と
泳いでいるのだ。
黒島(沖縄・八重諸島)にある天然プール
とは違うけど、日本海の海を引き、コンクリート
張りのプールも悪くない!

次は8mもある巨大岩。
Wajimaboy1








岩の頂上に向かって、ずんずんとよじ登り、中学生らしき男児が
立つ。
そこは昔からの言い伝えて「度胸だめし」を行う場だという。
てっぺんに立ち、海に飛び込めるかどうか度胸を競う。
初めて遭遇した「度胸だめし」の場に、興奮気味の私は、
「そこから海まで飛ぶのか?」と頂上に立っている中学生男児に
聞くと、親指を立てて、日焼けた表情でにっこり!!
そして・・・
Wajimaboy2








あっぱれ!能登男児!
Wajimaboy3




自然と共生し、遊ぶ子ども達をみて、自分の子ども時代を懐かしく
思い浮かべた。
山、海三昧で夏休みを過ごした日々だったな・・・笑

Suzu 最後に千枚田を回り、珠洲市にある
塩田をみて、こうして能登ドライブ旅行を
終え、金沢に戻った。


山あり、海あり、川あり、田んぼあり、家あり、人あり。
足を運ぶ度に新しい発見があって、興が尽きない。
それが能登の魅力である。

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報告・世界ろう者会議

今日は皆さんに報告したいことがある。
前回のブログにも知らせたように4年に1度、ろう社会を取り巻く
諸課題の取り組みや研究発表などをおこなう世界ろう者会議が
ある。
来年の7月16日~22日が、ちょうどその時期にあたり、スペイン
マドリードで開かれる。

世界ろう連盟理事会、世界ろう連盟に加盟している各国の評議員
の会議が終了後、世界ろう者会議は様々な分野に分かれていて、
基調講演、そしてレポート発表がおこなわれる。

3年前のカナダ大会ではレポート発表を行ったが、
来年のスペイン大会では、教育分野で基調講演することとなった。

大会事務局より連絡が来た当初は、驚いたと同時に大きな
戸惑いがあった。
自分で務まるのかとずいぶん悩み、迷った。
そんな私に、職場の上司でもある石川県聴覚障害者センター
施設長の北野雅子さんやしゅわえもん、石川県ろう協会、大勢の
友人たちから激励をも頂き、みんなの励ましに背中を押されて、
私は基調講演を引き受けることにした。

私にとって、非常に大きな一歩でもある。
引き受けた大きな要因は、全ての人に恩返しがしたいという思い
からである。
講演内容の大まかな骨組が固まりつつあるもの、もう少し時間が
ある。それまで色々と実施、思考していこうと思う。
利己主義にあらず、広い視野にたち、人間主義で考え、社会全体
に貢献できるような内容にしていきたい。

アインシュタインの言葉に
「深く探求すればするほど知らなくてはならないことが見つかる」と
ある。この言葉のようにいろいろなものをこれからも探求しながら
みんなに恩返しできるものに仕上げていこう。

ぜひぜに、みなさん、一緒にスペインへ行きませんか?
沢山きてくれると心強いなあ。笑

<参加費>
2006/3/31-2007/4/15   600ユーロ
2007/4/16以降             625ユーロ
歓迎パーティ            50ユーロ
ガラパーティ                   85ユーロ
演劇                             20ユーロ

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優しいことは強いこと

私が座右の銘にしている言葉の中に、
「Be strong!」(強くあれ!) という言葉がある。
これは、海外の親友からもらった言葉である。

人間は人との出会いや色々な出来事によって、
「自分」というものを形成していく。
その中でも、困難な出来事には、分かれ道が現れる。
傷つきながらも前進するか、あるいはあきらめて後退するか。
プラス思考にとらえるか、マイナス思考で反撃するか。
その人の性格というより、生命の根底に利己主義か、
人間主義かのどちらかによって行動が出るのだと思う。

一般的に強いということは、「力のあるもの」を指すのだが、
私は内面的なものを考えている。
強くなることは確固たる信念がいるのだと思う。
確固たる信念をもつためには、築き上げられた思想が必要で
ある。
強さとは、柔軟に満ちた思いやりと怒りに満ちた力であると
考える。だからこそ、そこには築き上げた思想が、確固たる
信念が必要だと思うのだ。

崇高な目的を果たすには、崇高な考え方や方法があるはず。
大勢の人たちと出会い、対話し、私はその人たちから多くの
ことを教えられ、学ばされた。
そして、私は確信をつかんだ。
本当の優しさが何かがわかった。
「優しいことは強いこと」
様々な生き方があって、どの生き方も否定はしないが、
これだけははっきり言える。

「Be storng!」
この言葉を送ってくれた親友に感謝したい。
常に報恩の心で接していき、本当の優しさをもち、強い自分で
ありたいと思う。

「Be storng!」
再びこの言葉を叫び、ブログを読んでいる皆さんに送りたい。

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ろう教育フォーラム

久しぶりの更新です(汗)

蒸し暑くなってきて、かなりグロッキー気味だけど、暑さも
またいい。
最近、色々な人からの相談を受ける機会が多くなった。
相談してくれた人と一緒に考えていくことによって、その人が
何を求めているのか、どのように展開していけばいいのかと、
その人の呼吸がわかってくるようになる。
むろん、私も人間であり、わからないことも多々ある。
しかし、色々な人と接することによって、「わたし」という土壌に
また新しい息吹を起こしてくれる。
一歩前進できたことや、解決に至った喜びはやはり大きい。

今日は明後日ろう教育フォーラムが開催されるので、その
情報を載せたく思う。
今回は親子遊び研究家の篠秀夫先生を講師として招くことに
した。先生は子育てだけでなく、芸術にも長けていらっしゃる。

フォーラムにあたって、篠先生とメールのやりとりをした。
篠先生とやり取りから、未熟な私は様々なことを教えられた。
また何より自分が長い間考えたことも、言葉は違えど、篠先生
も同じような考えを持っていたことは本当に嬉しかったなあ。
 
ろう教育フォーラム2006
-ろう児の輝かしい未来を目指して-

日   時  8月6日(日) 10:00-12:00
会  場 石川県社会福祉会館4階
参加費  700円
講  演  「自由な人間として生きること-自分の可能性を信じよう-」

講   師 篠  秀夫氏
     親子遊び研究家・表現教育インストラクター
     「湘南 育自の会」(子育ては自分育てから)主宰
ブログ: http://plaza.rakuten.co.jp/moriheikou/ 「森の声」
「しょうなん育自の会」
URL: http://www.geocities.jp/nenemu2001/ikuji/ikuji.htm
「生命を考える」
URL: http://www.geocities.jp/nenemu2001/ 


主  催 社会福祉法人 石川県聴覚障害者協会
後  援 石川県教育委員会 金沢市教育委員会 石川県立聾学校
      石川県立聾学校育友会 石川県聴覚障害者親の会
      石川県手話通訳問題研究会
            石川県手話サークル連絡協議会
      石川県要約筆記サークル連絡会

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