« 庶民の台所 | トップページ | 母の涙 »

加賀友禅に生きる友人

過日、友人のもも絵より
「私の作品が加賀友禅会館に展示されているので、よかったら、
見に来てくれない?」と誘いを受け、金沢伝統の加賀友禅に
触れてきた。

_009_011





会場に入ると、見渡す限り、色鮮やかな着物や帯が展示されて
いた。
彼女の作品は、「市松取りアネモネ」というもので、アネモネと
ぜんまいをモチーフとして、一つ一つ丁寧に描かれていた。
ぜんまいは淡く青緑かかっていて、アネモネとの絶妙なバランスが
目を惹く。
彼女の作品をはじめ、さまざまな作品を見ながら、本物の加賀友禅
の巧妙な手法に、日本の伝統ここにあり!と感動を覚えた。

加賀友禅を十分に堪能した後は、二人で、自転車をこぎこぎ、
小立野のおでん屋「若葉」に行った。おでんは、冬の時期限定と
いうイメージがあるが、ここ金沢では年中食卓にお見えする、
定番料理だそうだ。
出汁も素材も一つ一つしっかりしみこんでいて、おいしくて
たまらない。

おでんを食べながら、いろいろな事に話が咲いた。
加賀友禅の作り方や、その道に生きたきっかけ、また全青研の
実行委員から得たもの、お決まりの哲学、そしていつしか恩師の
話へと移り変わっていった。

「名古屋人であるもも絵が、なぜ、加賀友禅を選んで、この道に
生きたのか」との私の問いに、彼女は微笑み、

「すべては恩師にある。恩師が道を切り開いてくれた」と。

恩師の慧眼が、もも絵の才能を開花させたといっても過言では
ない。
筑波技術短期大学で、人生を左右する恩師と出会い、彼女の
才能を見抜いたその恩師の助言で、金沢美術大学へ進学する
ことになる。そうして、加賀友禅へ生きる道が彼女の前に切り
開かれていったのである。

私にも岐路に立たされたとき、進むべき正しき道を示してくれた
恩師と呼べる人たちがいる。
そして、生涯追い求める師匠もいる。

もも絵も私も
「恩師にどういう形で恩返しすることが最高なのか?」と同じ思いを
持っている。我らが恩師に喜んでもらえるには。

人々は「わたし」を見る。
そのとき、どう、判断されるかは世間の自由。
だが、恩師が悲しむようなことだけは、絶対にするまい。
自分が大きく成長していくことにこそ、恩返しができるのではないか
と思う。

彼女と対話をしながら、たゆみなく自らを向上させようとする彼女の
強靭な眼に、まだ見ぬ恩師だが、恩師の偉大さが映し出されて
いるようであった。彼女は、着実に恩返しをしていっている。
私も恩師、師匠に応えていける自分になろう。
そう思えた一日であった。

|

« 庶民の台所 | トップページ | 母の涙 »

「★つぶやき」カテゴリの記事

コメント

murayamaさん、初めまして。カキコありがとうございます。一番喜んでいるのはもも絵でしょうね。
相変わらずって、どこが相変わらずかなあ?ちと、楽しみ。
金沢へ来た折には、お会いしましょうね!

投稿: Karry | 2005/12/13 12:07

初めての投稿です。昨晩もも絵さんからここのブログを見て-ってメールがあって、始業までの合間に拝見させていただきました。
随所に恩師の話などがでてきて、「懐かしいなぁ」とか「相変わらず」(←ここがポイント)頑張ってるなとか思っちゃいましたよ。金沢は遠いのでちょくちょくはいけませんが、なんとか時間を作って行って見たいものです^^

投稿: murayama | 2005/11/25 08:58

SHI-MA:着物派だったのは、知らなかったよ。一度でもいいから、着物姿を見てみたいもんだな。意外なSHI-MAを知ることができて、嬉しい(^^)/
彼女にぜひ、オーダーして、加賀友禅の着物を作ってもらったらどうかな?同じろう者だから、希望するデザインなどの注文もスムーズにやり取りができるだろうしね。

melesawa:初カキコね!ありがとう!melesawaのカキコに一番喜んでいるのは、もも絵だろうね。もも絵と会う度に、必ずあなたを思い浮かべます。
ぜひぜひ、金沢へおいでまっせ!

MARI:カキコありがとう!恩師に対する思いに共通点を感じてくれて、とても嬉しいです。私は恩師たちとの出会いによって、人生を着実に歩んでいるのだから、欠かせない存在・・・。
MARIと私、常に、人生そのものを深く考えながら、前へ前へ進もうね。
「正義は必ず後で勝つ。あきらめないで今という時を積み重ねていこう!」
その言葉は心に響いてくるなあ!

たえでちゅ:おー、七五三の時に着物を着たんだ?銀座のママって、予想できるな!
着る衣装によって、気持ちまで引き締まるって本当に不思議だね。魔法の衣装だね。
着物は日本の美の一つだね。といっても、自分は小学生の時以来、着ていないから、言う資格はないかもね。笑

投稿: Karry | 2005/11/24 17:54

着物といえば、最近ウチの子供が七五三のため、母親らしく着てみた。笑
その着物は私の結婚祝いに祖母が仕立てくれたものです。祖母は着物が好きで、よく着ていたようです。
私は珍しくこの日のために着物を着たわけだから、入浴する前までに着たけど、一日着物を着てみて分かったことは自然に姿勢を正しくすることができるし、気持ちまで引き締まるようになって別人になれること。
皆からは銀座のママのようだと言われた。笑
今でもいるかもしれないけれど、昔の人が毎日着物を着ていたとはスゴイなと感じた。
着物は特別な日に着るのは悪くないな~と思うようになった。
着物は日本の伝統文化であり、日本人として誇りだと思う。
それを着る機会があって素晴らしく思えた。


投稿: たえでちゅ | 2005/11/22 17:37

初めての投稿です。いつか「恩師」のことが書かれてあったのを思い出し、今回も恩師のことが触れてあったので、私も一言!!
あなたのように人生について、真剣に考えている人が存在していると思うとものすごく励まされます。
カリーが前に触れていた「恩師」とは、私にとって尊敬する先輩であり、私が常に目指している方。そして、今は場所は離れてしまったけれど、でも気持ちはいつも同じ。「聾の子供達に明るい未来を!!」というのがその人との合い言葉。職場でなかなか思うようにいかず「何のために??」「なぜこんな苦しい思いをしてまでここにいなくちゃいけないの?」と思った時、その人はいつも「正義は必ず後で勝つ。あきらめないで今という時を積み重ねていこう!」という言葉で励まして下さる。
貴女も貴女なりに今という時間を大切に大切に刻んで行っているのですね。影ながら応援してます。ではまた!!

投稿: MARI | 2005/11/20 01:42

ももえは今時めずらしい伝統職人なので素敵~。

大切なももえを褒めてくれてなぜか自分まで嬉しくなります(*^_^*)

金沢はしばらく行ってないので、機会があったら行きたいなあ~。

ももえによろしくと伝えてね~♪

投稿: melesawa | 2005/11/19 20:29

着物素敵ですね。彼女の才能はまさにすごい。
うちは着物派なので彼女の作品を見たいな。
意外?だって洋服はどれを着るか難しいし、体格に合うものがなかなかないじゃん。着物は体格に関わらず着れるから好きなのよ。家に浴衣、着物5着位持ってるけど最近気に入りの見つけたので手に入れたいが、我慢×2苦笑。彼女の作品は素晴らしいのでオーダーしてもらおうかしら、ふふ。
仲良し友人と買い物している時、必ず着物売店に寄ってしまうので困らせています笑。店員にあれこれと着せられるから時間がのびのびしちゃって。
東京にも展示があれば見に行けるのになあ。

投稿: SHI-MA | 2005/11/19 09:39

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/100750/7159776

この記事へのトラックバック一覧です: 加賀友禅に生きる友人:

« 庶民の台所 | トップページ | 母の涙 »